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相続に関する民法が大幅に改正されました。
令和元年7月1日からは、配偶者に生前贈与された自宅を相続対象から除いたり介護に貢献した親族が金銭を請求出来たり、また、遺産分割前の預貯金について一部引出可能となります。
これは、日本が迎えている「超高齢社会」の実態に合わせた見直しです。

「超高齢社会」とは、総人口において、一般的に高齢者とされる65歳以上の人口の割合(高齢化率)が21%を超える社会。日本は1980年代後半から急速に高齢化が進み、2007年には21%を超えて、諸外国に先駆けて超高齢社会に突入した。18年3月に沖縄県の高齢化率が21%を超えたことにより、全都道府県で超高齢社会となっている。17年10月現在の高齢化率は27.7%。政府の推計では今後も上昇し、36年に33.3%、65年には38.4%に達し、国民の約2.6人に1人が65歳以上となる社会が到来すると言われている。(知恵蔵より)

まず、生前贈与された居住用不動産を、遺産相続の対象から除外する制度がスタートします。これは、婚姻期間20年以上の夫婦が対象です。
たとえば、妻と子供一人がいる夫が亡くなったとします。夫の財産は、自宅が2,000万円、預貯金が3,000万円の合計5,000万円です。このうち自宅の評価額の2分の1の1,000万円を妻に生前贈与していました。
これまでですと、生前贈与は遺産の先渡しとみなされ、1,000万円は受取り済みで、新たに取得できるのは1,500万円でした(妻の取り分5,000万円×1/2=2,500万円。-1,000万円で1,500万円)。
新制度では、生前贈与分を除く4,000万円が相続対象となり、妻はその半分の2,000万円を新たに取得できるのです。従来より500万円多く取得できることになります。

次に、介護に貢献した親族が「特別寄与料」を取得できる制度がスタートします。
たとえば、長男の嫁が同居の義父を長年介護していたということは珍しくありません。これまで長男の嫁は遺産相続の対象外とされてきました。しかし改正後は、「相続人以外で介護に尽くした親族」は「特別寄与者」となり、「特別寄与料」を請求できるようになります。長男の嫁は相続人に対して、介護に貢献した分の金銭を請求できるのです。

また、これまで遺産のうち預貯金などは、遺産分割完了まで相続人単独で引き出すことはできませんでした。
7月1日からは、家庭裁判所の判断なしに、相続人単独では1金融機関あたり法定相続分の3分の1(最高150万円)まで引き出すことができます。
たとえば、配偶者の場合だと、亡くなった方の銀行口座に300万円あるとすると、法定相続分は2分の1なので、その3分の1となる50万円まで引き出し可能となります。
裁判所が必要と認めた場合は、他の相続人の利益を害しない範囲で上限なしに引き出すことができます。その金額は、遺産分割で清算することになります。

そして最後に、7月1日からは遺留分を金銭で請求することが可能となりました。

以上の改正内容の民法が7月1日から施行されますので、7月1日以降に相続が発生した場合は、上記内容が適用されますので注意してください。

それでは、また。