監理団体を許可制とした技能実習法が昨年11月に施行されて以降、監理団体の許可が初めて取り消されました。
政府は、外国人労働者の受け入れを拡大する新在留資格「特定技能」を来年4月から導入します。
技能実習制度は存続し、新在留資格「特定技能」を取得する外国人の45%は、技能実習からの移行者と見込まれており、
不適切な管理団体への監督強化が課題となっています。

【監理団体とは】
技能実習法に基づき、国が許可した非営利法人で、相手国の送り出し機関と連携して実習生に職場をあっせんします。
受け入れ企業で技能実習が適切に行われているかどうかを確認、指導する役割も担います。
商工会議所や農協など全国に約2,400団体あります。
技能実習法に基づき昨年1月に設立された認可法人「外国人技能実習機構」の監督を受けます。

平成30年12月28日 読売新聞
法務、厚生労働両省は27日、外国人技能実習生に適正な講習をしたと見せかける虚偽の報告をしたとして、兵庫県加西市の監理団体「協同組合クリエイティブ・ネット」(民輪聡宏たみわとしひろ代表理事)の許可を取り消したと発表した。
監理団体を許可制とした技能実習適正実施・実習生保護法(技能実習法)が昨年11月に施行されて以降、監理団体の許可を取り消したのは初めて。

 両省は同組合を通じて実習生のタイ人女性計11人を受け入れていた同市の玩具製造業「タミワ玩具」と自動車製造業「フジモト」、製糸業「明加繊維」の3社の技能実習計画の認定も取り消した。処分はいずれも27日付。

 発表によると、実習生は入国後、原則2か月間、日本語や日常生活などに関する講習を受ける必要があるが、同組合は3社が講習を適正に実施していないにもかかわらず、今年4月に外国人技能実習機構による実地検査を受けた際、虚偽の講習実施記録を提出。3社は講習期間中に業務に従事させていた。同組合と3社は今後5年間、実習生を受け入れることはできない。同組合は「タイで4か月の入国前講習をしており、問題ないと思った。虚偽の実施記録を提出したことは申し訳ない」としている。