第2回 建設業の働き方改革の促進(1)工期の適正化

工期の適正化について

♦中央建設業審議会が工期に関する基準を作成 ※令和元年9月1日施行

(中央建設業審議会の設置等)
第三十四条 (略)
2 中央建設業審議会は、建設工事の標準請負契約約款、入札の参加者の資格に関する基準、予定価格を構成する材料費及び役務費被害の諸経費に関する基準並びに建設工事の工期に関する基準を作成し、並びにその実施を勧告することができる

実施を勧告 ※令和2年10月1日施行

注文者

♦通常必要と認められる期間に比して著しく短い工期による請負契約の締結を禁止

(著しく短い工期の禁止)

第十九条の五 注文者は、その注文した建設工事を施工するために通常必要と認められる期間に比して著しく短い工期とする請負契約を締結してはならない。

工期に影響を及ぼす事象で認識しているものについて契約締結までに通知

〈工期に影響を及ぼす事項の例〉
・土地取得の経緯や近傍の事象により、その可能性について注文者が承知している以下のような事項を想定(※国土交通省令で規定予定)
地中の状況等に関する事項
・支持地盤深度
・地下水位
・地下埋設物
・土壌汚染      等
周辺環境に関する事項
・近接対応
・騒音振動
・日商阻害      等 
設計に起因する調整に関する事項
・設計図書との調整
・設計間の整合    等
資材の調達に関する事項

➡ 注文者があらかじめ知っている上記の情報を建設業者に提供することにより、施工における手戻りを防止し、働き方改革の取組を促進

(工期等に影響を及ぼす事象に関する情報の提供)
第二十条の二 建設工事の注文者は、当該建設工事について、地盤の沈下その他の工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象が発生するおそれがあると認めるときは、請負契約を締結するまでに、建設業者に対して、その旨及び当該事象の状況の把握のため必要な情報を提供しなければならない。

建設業者

工程の細目を明らかにし、工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を見積り

(建設工事の見積り等)
第二十条 建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとの材料費、労務費その他の経費の内訳並びに工事の工程ごとの作業及びその準備に必要な日数を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
2・3 (略)

♦工事を施工しない日や時間帯の定めをするときには契約書面に明記

(建設工事の請負契約の内容)
第十九条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一~三 (略)
四 工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容
五~十六 (略)

 

工期の変更について
〈公共工事標準請負契約約款〉
・受注者
 天候の不良、関連工事の調整への協力その他受注者の責めに帰すことができない事由により工期内に工事を完成することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に工期の延長変更を請求することができる。
・発注者
 請求があった場合において、必要があると認められるときは、工期を延長しなければならない。
 ➡工事の途中で発生した要因であっても著しく短い工期とならないよう適切な変更契約がなされることが求められる。

○公共工事標準請負契約約款
(受注者の請求による工期の延長)
第二十一条 受注者は、天候の不良、第二条の規定に基づく関連工事の調整への協力その他受注者の責めに帰すことができない事由により工期内に工事を完成することができないときは、その理由を明示した書面により、発注者に工期の延長変更を求めることができる。
2 発注者は、前項の規定による請求があった場合において、必要があると認められるときは、工期を延長しなければならない。発注者は、その工期の延長が発注者の責めに帰すべき事由による場合においては、請負金額について必要と認められる変更を行い、又は受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。

〈品確法〉
・受発注者は合意の下、適正な工期を定めた公正な契約を締結することを基本理念として規定。
・設計図書に示された施工条件と実際の工事現場の状態が一致しない場合、設計図書に示されていない施工条件について予期することができない特別な状態が生じた場合等において必要と認められるときは、適切に設計図書の変更及びこれに伴い必要となる請負代金の額又は工期の変更を行うことが発注者等の責務として定められている。

○公共工事の品質確保の促進に関する法律
(基本理念)
第三条 (略)
一~七 (略)
八 公共工事の品質は、これを確保する上で公共工事等の受注者のみならず下請負人及びこれらの者に使用される技術者、技能労働者等がそれぞれ重要な役割を果たすことに鑑み、公共工事等における請負け役(下請け契約を含む。)の当事者が、各々の対等な立場における合意に基づいて、市場における労務の取引価格、健康保険法等の定めるところにより事業主が納付義務を負う保険料(第八条第二項において単に「保険料」という。)等を的確に反映した適正な額の請負代金及び適正な工期又は調査等の履行期(以下「工期等」という。)を定める公正な契約を締結し、その請負代金をできる限り速やかに支払う等信義に従って誠実にこれを履行するとともに、公共工事等に従事する者の賃金、労働時間その他の労働条件、安全衛生その他の労働環境の適正な整備について配慮がなされることにより、確保されなければならない。
九・十 (略)

(発注者等の責務)
第七条 (略)
一~六 (略)
七 設計図書(仕様書、設計書並びに図面を言う。以下この号において同じ。)に適切に施工条件又は調査等の実施の条件を明示するとともに、設計図書に示された施工条件と実際の工事現場の状態が一致しない場合、設計図書に示されていない施工条件又は調査等の実施の条件について予期することができない特別な状態が生じた場合その他の場合において必要があると認められるときは、適切に設計図書の変更及びこれに伴い必要となる請負代金の額又は工期等の変更を行うこと。この場合において、工期等が翌年度にわたることとなったときは、繰越明許費の活用その他の必要な措置を適切に講ずること。
八~九 (略)
2~5 (略)