帰化申請ガイド 第9回 帰化の申請手続⓷

 (5) 官公署から交付を受けて提出する書面

 ア 本国法によって行為能力を有することの証明書

 本国法によって能力を有していることが必要ですから、本国の成人年齢・行為能力の制限を定めた法令及び申請者の年齢を証明したもので、原則として、本国の官公署が証明したものを提出します。

 ただし、次に該当する場合は省略することができます。

 イ 国籍証明書

 ⓵ 本国の官憲又は在日大使館等が発行した国籍証明書を、法務局の担当者の指示があったときに提出します。

 ⓶ 韓国・朝鮮の人は、本国官憲発行の家族関係登録簿に基づく基本証明書を提出すれば足りるとされていますが、

 この書類を提出できないときは、家族関係登録簿作成前の韓国・朝鮮の戸(除)籍謄本を提出します。

 この戸(除)籍謄本も提出することができないときは、申請者に係る身分行為の記載のある日本の戸(除)籍謄本、戸籍届書の記載事項証明書等を提出します。これらの書類も間接的に国籍を証明する書面となり得るからです。

 ウ 身分関係を証する書面

 ⓵ 韓国・朝鮮の人は、家族関係登録簿に基づく証明書(基本証明書、家族関係証明書、婚姻関係証明書、入養関係証明書、入親子入用関係証明書、父母の家族関係証明書及び母の婚姻関係証明書の全て)、韓国・朝鮮の戸(除)籍謄本等を提出します。

 また、中国(台湾)の人はダイワンの戸(除)籍謄本を提出します。

 ⓶ 申請者の配偶者(元配偶者、内縁関係にある者を含む)、申請者の子(養子)、申請者の婚約者、申請者の父母(養父母)等が日本国民であるときは、その日本国民である者の戸(除)籍謄本(全部事項証明書)を提出します。

 また、申請者の親、兄弟姉妹又は子の中で日本に帰化し又は日本国籍を国籍取得した者がいるときは、当該帰化事項又は国籍取得事項の記載のある日本の戸(除)籍謄本(全部事項証明書)を提出します。

 ⓷ 申請者が日本において出生し、婚姻、離婚、養子縁組等をしている場合又は申請者の父母等が日本で婚姻、離婚、死亡等している場合において、これらの身分事項を日本の市区町村に届出をしているときは、身分関係の証明資料として、それぞれの記載事項証明書を提出します。

 また、これらの身分事項のうちの離婚が裁判離婚である場合には、調停調書、和解調書、認諾調書の謄本または確定証明書のついた審判書若しくは判決書の謄本も必要となります。

 ただし、上記の各証明資料は、上記の届出事項についての記載がある日本の戸(除)籍謄本(全部事項証明書)を申請書に添付したときは、提出することを要しないとされています。

 ⓸ 申請者及び申請者の親、兄弟姉妹等の家族が本国(または外国)で出生、婚姻、離婚等をしている場合は、本国又は外国の官公署が発給した出生、婚姻、離婚、親族関係等の証明書を提出します。

 エ 国籍を有せず、又は日本の国籍を取得することによってその国の国籍を失うべきことの証明書

 日本に帰化しようとする者は、国籍を有しないか、又は日本の国籍を取得することによってそれまで有していた外国国籍を失うことが条件とされていますので、法務局担当者の指示に従って、本国の国籍を喪失(離脱)した旨の証明書又は日本の国籍を取得したときは本国の国籍を喪失する旨の証明書を提出します。

 これらの証明書は本国の官憲(又は日本大使館等)が発行したものに限ります。

 もっとも、例えば、韓国などは、日本に帰化すれば当然にその国籍を失うとする法制を採っていることが我が国でも公知となっているので、申請者がそのような国の法律を本国法とする者であるときは、上記の証明書を提出する必要はありません。

 オ 居住歴を証する書面

 申請者、同居者及び配偶者について居住地の市区町村長が発行した住民票等であって、次の事項の記載があるものを提出します。

 ⓵ 申請者

 申請者は、氏名(通称名を含む)、生年月日、性別、国籍、在留資格、在留期間、在留期間の満了日、在留カード番号、(特別永住者証明書番号を含む)及び法定の住所期間内の居住歴の記載された住民票の写しを提出します。

 申請者が氏名又は生年月日を訂正しているときは、訂正前の事項とその訂正年月日が記載されたものを提出することを要します。

 ⓶ 申請者の同居者(配偶者を除く)

 ⅰ 申請者の同居者は、住民票の写しを提出します。

 ⅱ 同居者が外国人であるときは、氏名(通称名を含む)、生年月日、性別、国籍、在留資格、在留期間、在留期間の満了日及び在留カード番号(特別永住者証明書番号を含む)が記載された住民票の写しを提出します。

 ⓷ 申請者の配偶者(元配偶者を含む)

 ⅰ 申請者の配偶者は、婚姻期間中の居住歴が記載された住民票の写し(又は戸籍の附票の写し)を提出します。

 ⅱ 申請者の配偶者が外国人であるときは、婚姻期間中の居住歴のほか、氏名(通称名を含む)、生年月日、性別、国籍、在留資格、在留期間、在留期間の満了日及び在留カード番号(特別永住者証明書番号を含む)が記載された住民票の写しを提出します。

 また、申請者と内縁関係にある者については、現在の住民票の写しを提出します。

 カ 運転記録証明書

 自動車の運転免許証を所持している者は、自動車安全運転センターが発行した過去5年間の運転記録証明書を提出します。運転免許証が失効した人あるいは取り消された者は、運転免許経歴証明書を提出します。

 キ 収入に関する証明書

 ① 在勤及び給与証明書

 申請者及び配偶者並びに生計を同じくする親族が、給与や報酬等の収入により生計を営んでいる場合には、勤務先の代表者又は給与の支払責任者が作成した在勤及び給与証明書を提出します。

 ② 源泉徴収票

 直近1年分を提出します。

 ③ 許認可証明書(事業免許等)

 許可又は認可を要ずる事業を営む者は、許可又は認可をした官公署の長が発行した証明書又はその写しを提出します。

 ⓸ 会社の登記事項証明書

 ク 資産に関する証明書

 ① 所有する不動産の登記事項証明書、貸借する不動産についての賃貸借契約書の写しなど

 ② 預貯金通帳の写し又は銀行・郵便局等で証明を受けた預貯金現在高証明証

 ケ 納税に関する証明書

 給与所得者・事業経営者等により異なりますので、それぞれに該当する課税証明書、納税証明書、確定申告書の控え等を提出します。

 (6) 公的年金保険料の納付証明書

 ① 第1号被保険者については、日本年金機構が発行したねんきん定期便、年金保険料の領収書の写し(直近1年分)を提出します。

 ② 厚生年金保険法に定める適用事業所の事業主については、年金事務所が発行した年金保険料の領収書等の写し(直近1年分)を提出します。

 (7) その他の参考資料

 たとえば、スナップ写真、診断書、感謝状など必要となる場合がありますが、法務局の担当者からの指示があった時に提出します。