第39回 「遺言能力」の有無はどのように判断されるのか

こんにちは!

今回は、遺言能力の有無はどのように判断されるのか?
ということについて見ていきたいと思います。

復習になりますが、「遺言」は誰でもすることができたでしょうか?

答えは、満15歳以上であれば遺言をすることができました。
ただし、遺言をする時において「遺言能力」が必要になります。

この、法律上有効な遺言をすることのできる判断能力(遺言の内容とその法的効果を理解して判断する能力
を「遺言能力」と言ったわけです。

 

では、遺言能力があるかないかということはどのように判断されるのでしょう?

過去の裁判例では、遺言能力の判断要素として、

①遺言時における遺言者の心身の状況
(知的能力、判断の程度など)、

②遺言の内容
(内容の複雑さが考慮され、簡単なものほど遺言能力は肯定されやすくなる)、

③遺言の動機や作成に至る経緯
(遺言を作成するもっともな動機があるか、遺言を作成した経緯に不自然な点がないか)

などが、総合的に考慮されています。

さらに、遺言当日の遺言者の心身の状況も、重要な判断材料になるでしょう。

 

遺言書を作成するときに、後日、遺言能力について紛争になることが予測される場合は、

あらかじめ予防策として、

遺言者の心身の状況の記録

(医師に診断書を作成してもらう、介護ヘルパーの介護記録や看護している親族の介護日記、遺言の作成状況の録画など)

も重要な資料になるので、とっておくことが重要になります。

 

弊所も高齢者の方や精神上の障害のある方から遺言の相談をよく受けますが、

その際は、遺言者の遺言能力については慎重に、十分配慮するようにさせていただいております。

今回はここまでにしたいと思います。