第34回 相続財産と遺留分①

こんにちは!

今回より、「遺留分」ということについて見ていきたいと思います。

 

まず、遺留分とはどのようなものかということについて見ていきます。

 

被相続人は生前贈与や遺言によって自分の財産を処分できますが、まったくの自由にさせてしまうと、相続人の手には何も残らないことになってしまう場合もあります。

その結果相続人の生活の基盤を失わせることになってしまったり、相続人間の不公平が著しくなるということがあります。

これらの不都合を避けるために、一定範囲の法定相続人のために残さなければならない割合を法律で定めたものを遺留分といいます。

よって遺留分とは、相続人に認められる最低限の権利(遺産取得分)をいうことができます。

 

 

次に、遺留分について注意しなければならないことについて見ていきます。

 

遺留分が認められている相続人(遺留分権利者の範囲)は、配偶者、子(またはその代襲相続人)、及び直系尊属に限られ、兄弟姉妹(及びその代襲相続人)は含まれません

法定相続人の範囲より狭く規定されています。

また、相続放棄した人は、はじめから相続人ではなかったことになるので、遺産相続権の一切を失い、遺留分も認められなくなります。

相続欠格者(一定の事由があったために当然に相続権を失った人)、相続人の廃除をされた場合は、その人は相続権を失うので、遺留分を請求することもできなくなりますも遺留分の請求が認められません。

ただし、欠格と廃除の場合は代襲相続人は遺留分の請求ができるので注意が必要です。

 

②遺留分の制度によって、被相続人は相続分の指定や贈与・遺贈について一定の制約を受けることになりますが、被相続人が遺留分を無視して財産を処分しても、その処分行為が当然無効となるわけではありません

 

贈与又は遺贈によって遺留分が侵害された場合には、①の遺留分を持っている相続人は、認めらた遺留分の額に達するまで、贈与又は遺贈を削減して取戻しをすることができます。

この権利を「遺留分減殺請求権」といいます。

しかし、遺留分権利者が、この権利を行使しなければ、被相続人の行った処分行為は影響を受けません

 

④遺留分の計算ですが、相続人が「直系尊属のみ」の場合の相続財産に占める遺留分の割合(権利者全員の遺留分の合計)は1/3、その他の場合(相続人が、「子供のみ」、「配偶者と子供」、「配偶者と直系尊属」など)は1/2となります。

 

(計算例1)相続人が妻と子2人の場合の遺留分

〇妻の遺留分・・・1/2×1/2=1/4

〇子1人の遺留分・・・1/2×1/2×1/2=1/8

 

(計算例2)相続人が妻と両親の場合の遺留分

〇妻の遺留分・・・1/2×2/3=1/3

〇父と母それぞれの遺留分・・・1/2×1/2×1/3=1/12

 

(計算例3)

配偶者だけ、子だけが相続人の場合は1/2

両親だけが相続人の場合は1/3

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合は、兄弟姉妹には遺留分がないので1/2

 

今回はここまでにしたいと思います。