第20回 遺産分割の具体的方法と遺産の評価の基準時、相続財産の評価方法

こんにちは!

今回は、具体的に遺産を分割する具体的方法と遺産の評価の基準時、相続財産の評価方法についてみていきたいと思います。

 

具体的に遺産を分割する具体的方法には、①現物分割、②価額分割、③代償分割、の3つの方法があります。

①現物分割

個々の遺産をあるがままの姿で分割する方法で、もっとも原則的な方法です。

サザエさん一家で説明すると、波平の不動産はフネに、株券はサザエに、現金はカツオに、宝石はワカメといった具合に分けるわけです。

②価額分割

現物を分割することができないか、あるいは分割によってかえって不都合や不利益が起こるような場合(分割すると遺産の価値を下げてしまうなど)に、遺産を金銭に換価してその代金を共同相続人で分割する方法です。

換価分割と呼ぶこともあります。

相続人が大勢で、現物分割や次に述べる代償分割ができない場合に、相続物件を処分して、金銭で分ける場合があります。

③代償分割

共同相続人のうちの特定の者に、遺産に含まれる個々の現物を取得させる代わりに、その相続人に他の相続人に対する債務を負担させ、事実上分割の効果をあげようとする方法です。

簡単にいえば、現物取得することで相続分よりも多くの遺産を取得する相続人が、その他の相続人に対して、金銭を支払うなどで過不足を調整する分割の方法です。

たとえば、株式会社の経営を承継する長男Aに、会社の株式を全部取得させ、その代わりにAが次男Bに現金を支払う方法などがあります。

ただし、相続分よりも多くの遺産を取得する相続人(長男A)が、債務を負担する資力(他の相続人に不足分を支払う資力)が十分でないときは、代償分割は適当でないので、協議時に注意が必要です。

 

 

次に、遺産の評価をいつを基準に行うのか?について見ていきます。

たとえば、被相続人である父が死亡した時、1億円の価値のあった不動産が、いざ遺産分割しようとした時には8,000万円の価値しかなくなっていたというような場合に、この不動産は1億円と評価すべきなのか、8,000万円と評価すべきなのかという問題です。

このように遺産を分割するにあたって遺産の評価を何時を基準に行うかについては、「相続開始時」か、「遺産分割時」かという二つの考え方がありますが、「遺産分割時」の適正な評価額によるという考え方が有力です。

(ただし、相続税法上では、「相続開始時」の評価により、相続税額が算出されます

 

 

 

そして最後に、相続財産の評価方法について見ていきます。

相続財産を数値化することを相続財産の評価といいます。

相続財産について当事者間で争いがあるときは、不動産鑑定士による不動産の鑑定や、公認会計士による非上場株式や営業権の鑑定をして評価額を客観的に決めることになります。

上場株式の場合は取引相場がはっきりしているので、分割時に最も近い時点の取引価額か一定期間の平均値で算定します。

非上場の会社については、会社の規模によって、純資産方式や類似業種比準方式や配当還元方式等を使って評価することになるのですが、専門的になるので税理士や公認会計士に相談するのがよいと思います。

今回はここまでにしたいと思います。