第10回 特別縁故者への相続財産の分与

こんにちは!

今回は「特別縁故者」と呼ばれる人について考察していきたいと思います。

「特別縁故者」には次のような人が該当します。

もし、被相続人が遺言をしていたら、遺贈をしたであろうと推測できるような特別な関係があることが必要になります。

具体的には、

⓵ 被相続人と生計を同じくしていた者(たとえば、被相続人と同一の世帯を営んでいた内縁の夫や妻、継父母、事実上の養子など)

⓶被相続人の療養看護に努めた者(被相続人に対し、献身的に療養看護を尽くした者であれば、隣人や、被相続人のいとこの子などの相続権のない親戚が認められたり、職場の元同僚、民生委員でも認められた事例があります)

⓷⓵ないし⓶に準じて「特別の縁故があった」人(事実上の養親であるおじ・おば、亡長男の妻など)

で、個別の事例ごとに家庭裁判所が判断します。

 

そして相続人がいない場合、一定の要件と手続を行えば、被相続人と特別の関係(縁故)にあった人(いわゆる特別縁故者)が遺産の一部ないし全部を取得できることがあります。

 

その遺産を取得するための財産分与の申立は、

最後の相続人捜索公告の期間が満了してから3か月以内に特別縁故者が家庭裁判所に対して行い、家庭裁判所が諸事情を勘案して、分与するかどうか、及び分与の額を決定します。

これが「特別縁故者への相続財産の分与」という手続きになります。

何故このような制度が設けられたのか?

それは、相続人の範囲は、配偶者と一定の範囲の血族に限られているので、もし相続人が誰もいない場合には、相続財産は国庫に帰属してしまいます。

しかし、現実には法律上の相続人ではなくても、「被相続人と特別の縁故関係があって、その人たちに財産を分け与えることが被相続人の意思にもかない合理的である」と考えられる場合のために設けられたということになります。

今回はここまでにしたいと思います。